ブログ小説 ーユメコイー

序章 私は失った。

 私は失った。

 それが何だったのかさえ、思い出せない。

 大切なものだったのだろう。

 失ったと自覚できるほどに、喪失感は果てしなく深く、大きい。

 いや、“深い”や“大きい”と言う表現には語弊があるかもしれない。

 なぜなら、失ったものが何であるか分からないからだ。

 何であるか分からないのに、深いもないだろう。

 そう。

 私は分からない。

 何も、何も分からなくなっている。

 自分の名前から何から、全て。

 大切に思った物・人。

 それは、あったのだろうか?

 過去の記憶。

 それは、あったのだろうか?

 何も分からない。

 ───。

 根本的なことを、考えてみよう。

 そもそも私は、存在していたのか?

 もし仮に存在していたとして、人だったのだろうか?

 ────。

 考えたところでそんなこと分かるはずもないよな、などと思い苦笑する。





 そういえば、ここはどこだろうか。

 今まさに気付き、周りを見回す。

 何も見えない。

 否、“何も無い”だ。

 どこを見ても、闇。

 自分の身体すら認識できないほどに、その闇は濃い。

 もう一度、周りを見回す。

 『あれは、なんだ』

 さっきまで無かった光が見える。

 意識を“それ”に向けると、“それ”は段々寄ってきた。

 “それ”は初め光の球の形をしていた。

 “それ”が近づいてくると、門の形をしていることが分かった。

 そしてその門のすぐ傍に、“誰か”が立っている。

 “誰か”はこちらに気付くと、門を開けた。

 さあ、来いよ。と言わんばかりに、手招きをしてくる。

 それにつられるように、私の意識はどんどん門に近づく。

 そして、私は一瞬の躊躇の後、迷わず飛び込んだ。

 門の中へと───。
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by kioku-tobira | 2006-03-05 00:16 | 序章 私は失った。
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